「過去の嫌な出来事が忘れられない…」
「あの時のトラウマのせいで、今も苦しんでいる…」
そう感じている方はいませんか？
多くの人が、過去のつらい経験に縛られ、前に進めないでいるのではないでしょうか。
しかし、ベストセラー書籍『嫌われる勇気』で紹介されているアドラー心理学では、「トラウマは存在しない」 と考えられています。
「え？そんなバカな…」
そう思った方もいるかもしれません。
ですが、アドラー心理学を理解すれば、トラウマから解放され、より自由で幸せな人生を歩むことができるのです。
この記事では、アドラー心理学の「トラウマは存在しない」という考え方について、分かりやすく解説していきます。
読み終える頃には、あなたの人生観がガラリと変わっているはずです。ぜひ、最後までお付き合いください。
この記事の目次（クリックでジャンプ）
まとめ｜トラウマは存在しない！
この記事で解説するポイントは以下の3点です。
- トラウマは「過去の出来事」そのものではなく、私たちが「現在」抱えている問題を解決するために、都合よく「利用しているもの」に過ぎない
- 過去の出来事に「意味づけ」を変えることで、トラウマではなく「学び」に変えることができる
- 「いま、ここ」に集中し、「共同体感覚」を育むことで、トラウマから解放され、より自由で幸せな人生を歩むことができる
1. なぜトラウマは存在しないのか？
アドラー心理学では、すべての人の行動は「目的」に基づいていると考えます。
例えば、過去のいじめが原因で引きこもりになっている人がいたとします。
従来の心理学（フロイト心理学）では、過去のいじめという「原因」によって、現在の「引きこもり」という結果が引き起こされていると考えます。これを「原因論」といいます。
一方、アドラー心理学では、「引きこもっていた方が都合がいい」という「目的」のために、過去のいじめを「原因」として利用していると考えます。これを「目的論」といいます。
つまり、トラウマは「過去の出来事」そのものではなく、私たちが「現在」抱えている問題を解決するために、都合よく「利用しているもの」に過ぎないのです。
では、トラウマを「自分が変わることを避けるための言い訳」として使っている人がいると指摘しています。
「トラウマがあるから変われない」
「トラウマのせいで、前に進めない」
そうやって、トラウマを言い訳に、現状維持を選んでいるのかもしれません。
アドラー心理学では、人は誰でも変わることができると考えられています。
トラウマを乗り越え、自分の人生をより良いものにするためには、まず「自分が抱えている問題の本当の原因は何か？」「自分は本当はどうしたいのか？」と自問自答することが大切です。
2. トラウマから解放されるには？
アドラー心理学では、「トラウマ」を克服するために、以下の3つのステップを提唱しています。
2.1. 過去の出来事に「意味づけ」を変える
過去の出来事を「トラウマ」だと捉えている限り、私たちはそこから逃れることはできません。
しかし、同じ出来事でも、別の角度から見て「意味づけ」を変えることで、トラウマではなく「学び」に変えることができます。
例えば、過去に人前で失敗した経験を「トラウマ」だと捉えている人は、その後も人前に立つことを恐れてしまうでしょう。
しかし、その経験を「人前で話すための貴重な学び」だと捉えれば、次はもっとうまくやろうという前向きな気持ちになれるはずです。
他にも、
- 失恋を「自分を成長させるための試練」と捉える
- 病気を「自分の生活習慣を見直すきっかけ」と捉える
- 仕事の失敗を「成功へのステップ」と捉える
など、どんな出来事にもポジティブな意味づけを見出すことができます。
2.2. 「いま、ここ」に集中する
過去のトラウマに囚われていると、「いま、ここ」を生きることができません。
アドラー心理学では、「いま、ここ」を真剣に生きることが、幸福への道だと説いています。
過去の出来事は変えられませんが、「いま、ここ」での行動を変えることはできます。
「いま、ここ」に集中することで、過去のトラウマから解放され、未来に向かって歩み出すことができるのです。
2.3. 「共同体感覚」を育む
アドラー心理学では、「共同体感覚」を育むことが、幸福な人生を送る上で重要だと考えられています。
「共同体感覚」とは、自分が社会の一員であるという意識を持ち、他者と協力し、貢献しようとする感覚のことです。
トラウマに苦しんでいる人は、自分自身の中に閉じこもり、他者とのつながりを避けてしまいがちです。
しかし、「共同体感覚」を育むことで、他者とのつながりを感じ、孤独から解放されることができます。
具体的には、
- ボランティア活動に参加する
- 地域の活動に参加する
- 趣味のサークルに参加する
など、積極的に社会と関わっていくことで、「共同体感覚」を育むことができます。
3. アドラー心理学の教え
では、『嫌われる勇気』から得られる重要なポイントとして、以下の5つが挙げられています。
- 過去のトラウマに縛られず、「いま、ここ」から未来を創造する
- 「課題の分離」を実践し、人間関係の悩みから解放される
- 承認欲求の檻から抜け出し、「嫌われる勇気」を持って、真の自由に生きる
- 「共同体感覚」を育み、他者への貢献を通して、幸福を実感する
- 「いま、ここ」を真剣に生き、自分だけの「人生の意味」を創造する
これらのポイントを意識することで、トラウマを克服するだけでなく、より主体的に、そして自由に生きることができるでしょう。
4. 最後に
この記事では、アドラー心理学の「トラウマは存在しない」という考え方について解説しました。
トラウマは、決して消えない過去の傷ではありません。
過去の出来事に「意味づけ」を変え、「いま、ここ」に集中し、「共同体感覚」を育むことで、トラウマから解放され、より良い未来を創造することができるのです。
この記事が、あなたのトラウマからの解放に役立てれば幸いです。
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