1. 壮絶な幼少期とボクシングとの出会い マニー・パッキャオは、1978年にフィリピンのミンダナオ島で誕生しました。彼の育った地域は紛争が絶えない貧困地帯であり、家族も貧困によってろくに食べ物を手に入れられないほど厳しい環境でした。幼少期にはバナナや根菜しか食べられず、父親の不倫という不幸も重なって、わずか12歳で学校を中退せざるを得なくなります。 路上で花やタバコなどを売り歩きながら家計を助ける日々を送り、10年以上靴を買えないほどの生活を強いられました。それでも「家族を自分が養う」という強い意志を持ち ...