
マイニングエクスプレスは、暗号資産関連の投資事業として広く知られていましたが、その実態はポンジ・スキームの疑いが強く指摘されている大規模な投資トラブルです。本レポートでは、この事件の概要、時系列順の経緯、会社の背景、勧誘手口、影響、そして今後の予防策などについて詳細に分析します。マイニングエクスプレス事件は、グローバルに展開された大規模な投資トラブルであり、特に日本では数千人の被害者と推定数百億円規模の被害をもたらした極めて深刻な問題です。暗号資産ブームと新型コロナウイルスパンデミックという時代背景の中で発生したこの事件は、デジタル時代における新たなリスクの形態としても注目され、その手法と影響についての理解は今後の同様のトラブル防止において極めて重要です。 続きを見る
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マイニングエクスプレスの返金状況と投資資金回収方法を徹底解説|現状と対策まとめ
この記事の目次(クリックでジャンプ)
1. この事件、何が起こったのか? ~トラブルの全貌~

マイニングエクスプレスはウクライナに本社を構えるクラウドマイニング企業として2018年に設立されました。同社は暗号資産のマイニングやレンダリング事業を行うと称し、高利回りの配当を約束することで投資家を集めていました。具体的には、投資者に対して月利15〜20%もの異常な高利回りを謳い、世界各国から大規模な資金を集めることに成功しました。マイニングエクスプレスはGPUを用いた暗号資産マイニング事業とAIレンダリングサービスを展開しているとしてその事業の正当性を主張していましたが、実際には持続可能なビジネスモデルの存在が疑問視されており、新規投資家からの資金を既存投資家への配当に充てるという自転車操業的な運営が行われていた疑いが濃厚です。
このトラブルは、日本国内で特に大きな影響を及ぼしました。日本では新型コロナウイルス対策の持続化給付金を不正受給させる手法と組み合わせた二重のトラブルが展開されたことが特徴的でした。主犯格とされる松江大樹容疑者は、給付金詐取とマイニングエクスプレスへの投資勧誘を組み合わせた手法で約200人以上から総額2億円以上を騙し取った疑いで逮捕されています。その手口は巧妙で、持続化給付金の申請代行を持ちかけ、その後に得られた給付金をマイニングエクスプレスへの投資として使用するよう勧誘するというものでした。
さらに、この案件は単なる個人投資家を対象としたものにとどまらず、組織的な勧誘ネットワークが構築されており、MLM(連鎖販売取引)の手法を取り入れることで急速に拡大しました。被害者の中には、投資経験の浅い若者や退職金を投じた高齢者も多く含まれており、社会的に弱い立場にある人々が多く標的となりました。
2. 疑惑の足跡を追う! ~時系列で見る軌跡~

| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2018年 |
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| 2019年 |
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| 2020年 |
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| 2021年 |
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| 2022年 |
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| 2023年〜現在 |
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3. 会社の正体とは? ~ビジネスの看板と実態のギャップ~

3.1 基本情報と組織構造
マイニングエクスプレスの公式登記上の情報としては、正式名称を「Mining Express LLC」とし、2018年3月29日にウクライナのキエフで設立登記されました。創業者はブラジル国籍の日系人カルロス・フジヤマ氏です。
同社の組織構造は非常に不透明で、各国に「地域代表」と称する独立した代理店が存在し、ピラミッド型の勧誘構造を形成していました。
3.2 宣伝されていた事業内容
マイニングエクスプレスが宣伝していた主な事業内容は、高性能GPUを用いた暗号資産マイニング事業でした。同社は公式サイトやプロモーション資料において、ウクライナとエストニアに合計5万台以上のGPUを備えた大規模データセンターを所有していると主張していました。
また、二次的な事業として、クラウドレンダリングサービス「レンダリングエクスプレス」も展開するとしていました。この二重の収益構造により、暗号資産市場の変動にかかわらず安定した配当が可能であるとして投資家を勧誘していました。
3.3 投資プランと報酬体系
マイニングエクスプレスは複数の投資プランを提供しており、投資家には月利15〜20%の配当を約束していました。これは年利換算で180〜240%に相当する非現実的な高利回りでした。
さらに、MLM構造を採用し、新規投資家の紹介に対して報酬が発生するシステムを導入していました。このシステムにより、積極的に新規投資家を勧誘するインセンティブが生まれ、組織の拡大を可能にしました。
3.6 「運用してます」はウソだった! ~証拠が示す驚きの真実~

マイニングエクスプレスが宣伝していた大規模なGPUマイニング施設は、実際には存在しないか、あるいは非常に限定的なものであった可能性が高いです。ウクライナ当局の捜索において、公式に宣伝されていた規模のマイニング機器は発見されなかったとの報道があります。
また、同社が二次的な収入源として宣伝していた「レンダリングエクスプレス」サービスについても、実際に契約していた企業は確認されていません。
4. ポンジ・スキームの疑い ~リスクと認定された理由~

マイニングエクスプレスがポンジ・スキームであると疑われるに至った背景には、複数の規制当局や法執行機関による調査結果があります。
日本の金融庁も2022年4月に独自の調査結果に基づき、マイニングエクスプレスを無登録で金融商品を販売する業者としてリストに加え、注意喚起を行いました。この中では、日本国内での勧誘活動が金融商品取引法違反に該当する可能性や、持続可能な事業モデルなしに非現実的な高利回りを約束していた点が指摘されています。
法的観点からも、マイニングエクスプレスの運営手法は複数の法令違反に関連していました。特定商取引法違反(連鎖販売取引規制)、金融商品取引法違反(無登録営業)、詐欺罪などが適用され、日本国内でも複数の逮捕者が出ています。
5. 社会に与えた衝撃 ~被害者、経済、そして信頼への影響~

マイニングエクスプレス事件がもたらした人的・社会的影響は深刻かつ広範囲に及びました。被害者の中には、生涯の貯蓄を失い、精神的・肉体的な負担を抱えた事例が報告されています。
精神的影響も深刻で、将来への不安から重度のストレスを感じる被害者も少なくありません。特に、人生の重要な時期のための資金を失った被害者は、将来への希望を失いかけるほどのダメージを受けています。
6. 甘い言葉にご用心! ~巧妙すぎる勧誘手口の全貌~

マイニングエクスプレスが用いた勧誘手法は、心理学的手法と社会工学的テクニックを組み合わせたものでした。
6.1 高利回りの約束による誘惑
最も基本的な勧誘手法は、月利15〜20%という非現実的な高利回りの提示でした。この利率は年利換算で180〜240%に相当し、通常の合法的な投資商品では到底達成できない数字です。
6.2 権威と信頼性の利用
マイニングエクスプレスは、見た目の信頼性を高めるために様々な手法を用いました。特に日本では、東京国税局職員や元証券会社社員などが勧誘に関わっていたとの報道があり、これが「専門家も認めている投資」という誤った印象を与える一因となりました。
7. 関与したのは誰だ? ~販売組織・代理店・主要人物の実態~

マイニングエクスプレス事件には、複数の国にまたがる多数の人物や団体が関与していました。
7.2 日本国内の主要関係者
日本国内では松江大樹容疑者が主要な推進者として活動していました。元企業幹部の経験を持ち、持続化給付金詐欺とマイニングエクスプレスへの投資勧誘を組み合わせた手法で、多額の資金を集めたとされています。
8. なぜ信じてしまったのか? ~心理戦略とテクニック~
マイニングエクスプレスの勧誘に多くの人々が応じた理由は、複雑な心理的・社会的要因が絡み合っています。
8.1 時代背景と社会的文脈
マイニングエクスプレスが急成長した時期は、暗号資産市場の急激な成長期と重なっていました。ビットコインを始めとする主要暗号資産の価格高騰は、「暗号資産で一攫千金」という物語を社会に浸透させ、「投資機会を逃してはならない」という焦りを生じさせていました。
9. この先どうなる? ~今後の見通し~
マイニングエクスプレス事件の余波とその影響は今後も続くと予想されます。
9.1 法的処理と関係者の追跡
現在も国際的な捜査は継続中であり、今後数年間にわたって、関係者の追跡と法的措置が進むと予想されます。
10. お金は戻るのか? ~返金の可能性~
マイニングエクスプレス事件における被害者への返金可能性は、現時点では限定的であると評価せざるを得ません。
10.1 資産回収の現状
現在までに回収された資産は、被害総額の一部にとどまっています。詐欺で得られた資金の大部分はすでに複雑な経路で移動されており、追跡が極めて困難な状況です。
11. 最初から問題があったのか?
マイニングエクスプレスが創業当初から問題を抱えていたのか、それとも途中から運営が悪化したのかという点は議論がありますが、入手可能な証拠からは創業当初から実現困難なモデルであった可能性が高いと考えられます。
12. 次はあなたが騙されないために! ~トラブルを見抜く防衛策~
マイニングエクスプレス事件は、投資トラブルの手口がいかに巧妙化しているかを示しています。今後、同様の被害に遭わないためには、以下のような防衛策を講じることが不可欠です。
12.1 非現実的な高利回りに注意
「月利15%」「年利200%」といった非現実的な高利回りを謳う投資話は、非常にリスクが高いと疑うべきです。
12.7 専門家への相談
投資判断に迷う場合や、複雑な金融商品については、独立した専門家に相談することを強く推奨します。必ず、金融庁に登録されている専門家、業者であるかを確認しましょう。
13. 💬 あなたの体験や意見を聞かせてください!
マイニングエクスプレス事件は、私たちに多くの教訓を残しました。この事件に関するあなたの経験、意見、疑問、またはトラブル防止のための提案などを、ぜひ下記のコメント欄で共有してください。あなたの声が、今後の被害防止に役立つかもしれません。
